2012/04/22

Technics SB-F2を割る。

久しぶりに、新しい(と言っても中古の)スピーカーを入手しました。


Technics SB-F2。
1978年発売なんですね。わが家では最古のスピーカーとなります。
私の中では、死ぬまでに聞いておきたいスピーカー100選のうちのひとつです。(なんだそりゃ?)

残念ながらあまりキレイではありません。
でもなにか、絶対に朽ち果てない凄みを感じます。
そしてなにより、このデザイン。アルネ・ヤコブセンのデザインだと嘯いても、わが妻なら信じてくれることでしょう。

天面と底面に、前オーナーが開けたと思われる穴が開いています。
これではせっかくの密閉が台無しです。さらに、ドリルで穴を開けたということは、その削りカスが…

開けて見ることにしました。

バッフルと本体は背面から2本のボルトのみで固定されています。
このボルトを外せば、パカッとふたつに… 割れません。

プラスティックハンマーで軽く叩いてあげます。
アルミの塊をハンマーで叩いて… 共感してくれる方はあまりいないと思いますが、バイクのシリンダーヘッドを外す感覚です(笑

割れました!


なんと言いますか、よくまぁ、こんなモノ作ったなと。
モノ作りジャパン、スゴイなと。



ホントにこれはもうエンジンですね。こちらはオイルパンかな?(笑
テクニクスじゃなくて、ヤマハ発動機が作ったんじゃないかと。



すべてがマジメに作られています。
2本のボルトはステンレス製?バッフルと本体の間にはゴム製のガスケット、スピーカーターミナルのプレートにもスポンジをはさんで密閉しています。

吸音材のスポンジが少々ヘタってきているのが気になりましたが、案の定、中に落ちていたドリルカスを取り去って元に戻します。
いいモノ見せてもらったぜ!って感じです。

問題の穴にはネジが切ってあることが判明したので、とりあえず同じサイズのボルトを入れて密閉しました。
いつかマジメに修復しましょう。

さて、聞いてみましょう。

第一印象は、「これはモニタースピーカーだ!」

引き締まった低音がクッキリと聞こえます。高音は若干控えめのように感じましたが、キメが細かく、これが真実なのだろうと思わせます。
演出はありません。すべてがマジメです。ただありのままを伝えようという意思を感じます。

ちなみに私は、例えばYAMAHAのテンモニのような、モニタースピーカーというものを聞いたことがありません。
また、密閉スピーカーの比較対象は、marantzのLS-5Aしかありません。

LS-5Aは、小さいのによく鳴る元気なスピーカーです。高音がシャリシャリと気持ちいいです。
しかし、SB-F2を聞くと、そういうキャラクターを作ったのではないかと勘ぐってしまいます。

SB-F2は、作りも音もマジメです。マジメに作ったらこんな音が出ましたと。

マジメすぎて疲れてしまうでしょうか?

もうしばらく聴き込んでみることにしましょう。



2012/04/14

iPhone スタンド(KIRIN FIRE neo のオマケ)

缶コーヒではなく、ペットボトルコーヒー。CMではデスクトップコーヒー?
KIRIN FIRE neoのオマケ、モバイルスタンドです。

オマケは何種類かあるようですが、迷わずコレをゲット。


BEAMSデザインです!


立てるとこんな感じ。
iPhone4Sで撮影する都合上モデルはiPhone3Gですが、もちろんiPhone4SでもOK。
分厚いケースはキビシイかもです。


折り畳むとこんなにコンパクト。


すかさず、もうひとつゲットしました。



2012/04/06

箱庭スピーカー ONKYO D-L5


ONKYOのD-L5というスピーカーです。
VictorのSP-FS1やFS1000よりさらに小さなスピーカーを探している時に見つけました。


L styleというAV Component System。要するにDVDを中核とした5.1chなホームシアターシステムってことですね。2003年当時のカタログがありました。
D-L5はそのサテライトスピーカーです。

このスピーカーを選んだのにはいくつか理由があります。
まず、小さいこと!(笑
エンクロージャーがアルミ製だったこと。
オーディオに興味を持った頃からの疑問のひとつである、エンクロージャーって木製(含むパーティクルボード、MDF…)じゃなきゃいけないの?アルミってどんな音??
これを確認したかった。
当時(今も)愛読していたおやじーにさんのサイトでアルミ製(鈍器系?)のスピーカーが数多く取り上げられていたことも影響大ですね。


そして、このカットモデルの写真を見てしまったこと。入手した当時はこれプラス、開発担当者様のインタビューのようなものがONKYOのサイトにありまして、こういうのに弱いわけです。。

オークションでの購入ですから他にもいろいろ考えました。落札してみないことには音が聞けませんからね。
L style(HTP-L5)は、サブウーファー+この小さなスピーカー5つという構成です。つまりこの小さなスピーカーにフロント(左右)もセンターも担わせるわけです。リア専用ではありません。これは単体でもきっと鳴るぞ!と。
さらに、このD-L5はフロントバスレフなんです。この手のサテライトスピーカーの多くは小さいのに何故か密閉が多いのです。低音はサブウーファーに任せるという発想なのでしょう。私はサブウーファーを導入する予定はありませんでしたから、サブウーファーなしでもそこそこ低音鳴るかも!と考えていました。


さて、そんなコトを考えながら入手したD-L5ですが、若干の想定外が…。
カットモデルをよく見ればわからないこともないですが、私は勝手にアルミダイキャストのエンクロージャーを想像していました。
ところが、実物を見ると、アルミ押出の角パイプのようなモノに後ろからリアバッフル(プラスティック製)をボンドで接着してあります。アルミのパネルをボルト止めかと想像していましたが上手く塗装されたプラパネルでした。
さらに、前からプラスチック製のフロントバッフルを接着&スピーカーユニットと一緒に角パイプにビス止め。角パイプ側にビスの受けがありますから単なる角パイプではありませんね。
ユニットはフロントバッフルに固定されているというより、フロントバッフルをはさんで本体(角パイプ)に固定されています。
ちょっとガッカリしましたが、強度的にはむしろ一体感があってよいのかもせれません。合理的な作りです。


ネットは4点止めかつそこにタップリとボンドが盛られていました。外すことは想定されていないようですから、外すには相当の気合と覚悟が必要です。
せっかくのアルミスピーカーが正面から見るとプラスチックというのは残念ですが、そこには目をつぶり、安っぽい輝きを放っていたユニットを固定するビスを黒く塗りました。油性マジックで(笑
なんとなくプロ仕様のモニタースピーカーに見えませんか?そうですか、気のせいですか。。


ユニットは、8cmのフルレンジ。ネットワークなし。
エンクロージャの幅が8.5cmですから、ほんと目一杯、カットモデルでもわかるように大きなマグネットがギリギリまで入ってます。

さて、音です。
高域がシャリシャリとキレイに響きます。私の好きな音です。
カタログスペック的にも125Hz~25KHzとありますから、高域に関してはわが家でイチバン高性能なのかもしれません。
低域は出ません。出ないのですが、ベースやパスドラの音が聞こえないわけでもありません。多少はバスレフの効果もあるようです。

朝からこのスピーカーを聞いていると、なんの問題も感じません。大満足な音が広がります。(音場は狭いです)
しかし、ここで他のスピーカーに、例えばこのFS-1に、切り替えると気付かされてしまうのです。
ズーーンと広がる低音の深い闇の存在に。


ピュアオーディオではないかもしれません。原音に忠実ってなんなんだと考えてしまうこともあります。
でもたまには、深夜にキレイな箱庭を眺めてウットリするのもよいでしょう。
それが井の中の蛙でもニートでも。