Technics SB-F2。
1978年発売なんですね。わが家では最古のスピーカーとなります。
私の中では、死ぬまでに聞いておきたいスピーカー100選のうちのひとつです。(なんだそりゃ?)
残念ながらあまりキレイではありません。
でもなにか、絶対に朽ち果てない凄みを感じます。
そしてなにより、このデザイン。アルネ・ヤコブセンのデザインだと嘯いても、わが妻なら信じてくれることでしょう。
天面と底面に、前オーナーが開けたと思われる穴が開いています。
これではせっかくの密閉が台無しです。さらに、ドリルで穴を開けたということは、その削りカスが…
開けて見ることにしました。
バッフルと本体は背面から2本のボルトのみで固定されています。
このボルトを外せば、パカッとふたつに… 割れません。
プラスティックハンマーで軽く叩いてあげます。
アルミの塊をハンマーで叩いて… 共感してくれる方はあまりいないと思いますが、バイクのシリンダーヘッドを外す感覚です(笑
割れました!
なんと言いますか、よくまぁ、こんなモノ作ったなと。
モノ作りジャパン、スゴイなと。
ホントにこれはもうエンジンですね。こちらはオイルパンかな?(笑
テクニクスじゃなくて、ヤマハ発動機が作ったんじゃないかと。
すべてがマジメに作られています。
2本のボルトはステンレス製?バッフルと本体の間にはゴム製のガスケット、スピーカーターミナルのプレートにもスポンジをはさんで密閉しています。
吸音材のスポンジが少々ヘタってきているのが気になりましたが、案の定、中に落ちていたドリルカスを取り去って元に戻します。
いいモノ見せてもらったぜ!って感じです。
問題の穴にはネジが切ってあることが判明したので、とりあえず同じサイズのボルトを入れて密閉しました。
いつかマジメに修復しましょう。
さて、聞いてみましょう。
第一印象は、「これはモニタースピーカーだ!」
引き締まった低音がクッキリと聞こえます。高音は若干控えめのように感じましたが、キメが細かく、これが真実なのだろうと思わせます。
演出はありません。すべてがマジメです。ただありのままを伝えようという意思を感じます。
ちなみに私は、例えばYAMAHAのテンモニのような、モニタースピーカーというものを聞いたことがありません。
また、密閉スピーカーの比較対象は、marantzのLS-5Aしかありません。
LS-5Aは、小さいのによく鳴る元気なスピーカーです。高音がシャリシャリと気持ちいいです。
しかし、SB-F2を聞くと、そういうキャラクターを作ったのではないかと勘ぐってしまいます。
SB-F2は、作りも音もマジメです。マジメに作ったらこんな音が出ましたと。
マジメすぎて疲れてしまうでしょうか?
もうしばらく聴き込んでみることにしましょう。
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