もうすでに夏は終わってしまいましたが、夏、そうStereo誌8月号が発売されたころの話です。
Victor SX-EX7S(手前はLuxman LXA-OT1) |
お気に入りの、でもこれといって特徴のない Technics SB-F2 の音が、どうもスッキリしないなと思うことが多くなりました。クッキリ、ハッキリ感がないのです。SB-F2の高域はこんなはずではないと。
もしやと思って自分の耳をそうじしてみましたが、これが原因ではないようです。古いスピーカーですからね、もう寿命なのかと音量を上げてみると私の想定通りの音がします。まだ生きてます。
ですが、いつもの音量(かなり小さな音量)にするとどうもスッキリしない。こんなモヤモヤ状態が数日間続きました。
で、気付くのが遅いかもしれませんが、気付きました。
周りがウルサイのです。漢字で書いたほうが雰囲気がでますね、五月蝿いのです。昼間は蝉の声、小鳥の囀り、夜は鈴虫、じゃないですねコウロギ?そしてエアコンの風切音。
そうです。SB-F2を入手した4月とは状況が違うのです。
と、気付いたところで為す術はありません。エアコンの音が嫌で冬場はオイルヒーターを使っているのですが、夏場は打つ手がありません。いつもより音量を上げてはみましたが、目の前にあるスピーカーですからね、なんとなくそれは違うのです。
絶望ついでにスピーカーを入れ替えることにしました。
簡単にスピーカーを入れ替えることがデキる。これは小さなスピーカーのメリットですね。
引っ張りだしてきたのは、Victor SX-EX7S。
ビクターの小型高級コンポセットのスピーカーですね。かなり以前にアンプとセットでヤフオクで入手しました。
チューナー付きの小型アンプはなにかと重宝するのですが、このスピーカーに対する私の評価は残念なものです。
スピーカーの音の傾向を表現する「ドンシャリ」という言葉がありますが、このスピーカーに対する私の印象は「ぼわんジャリ」です。低域が「ぼわ~ん」で高域が「ジャリジャリ」。
では何故そんな残念なスピーカーを持ち出してきたのかといえば、Stereo誌8月号付録のスキャンスピークのスピーカーユニットをこのエンクロージャに、唯一の取り柄であるチェリー無垢材のこのエンクロージャに取り付けられないだろうかと。
引っ張りだしてきた瞬間に「あ、ダメだ。デカい。」とは思ったのですが、今後のためにもとりあえずユニットを外して計測。(そんな訳でまったく写真がありません。スミマセン。)
ウーファーのバッフル径は10.5cmでした。付録ユニットは10cmと言ってますけどかなり小さいようですし、終了ー。
なんですけど、せっかくなので吸音材を追加してみようかと。
中を覗くと、底面に薄いフェルトが一枚。ウーファーを囲むように厚手の綿状の吸音材一枚。ツイーター周りにはなんにもありません。
理屈じゃないんです。ただなんとなく寂しかったのです。
ダイソーのフェルトを2枚重ねでツイーター周りに入れてあげました。
よいです。
無意識のうちに、自分の行為を評価したいという意志が働いているのでしょう。
でも、よいのです。
低音の抜けがよくなりました。もう「ぼわん」なんて言わせません。
それより謎なのが高域です。「シャリシャリ」しています。
そしてなにより、騒音に強い。エアコンにも負けず、前に出てきます。(業務用か!)
ひと夏の恋なのでしょうか?
クリスマスまで付き合っていられるのでしょうか…。